運命の世界
皆さんは「運命」という言葉をどのように考えますか?
それは決められたもの?変えられるの?・・・いろんなご意見があるかと思います。
私が尊敬するある先生に質問したことがあります。
「運命とはどういうものですか?」
「運命には2種類あってなぁ~、ひとつは宿命、もうひとつが運命。宿命は字の如く宿った命、使命、例えばおまえさんが日本という国の、新潟県に、お寺の、長男として、この日に、授けられた命は誰も選べない。これを宿命という。
一方で運命の「運」とは「軍」に「しんにょう」で字ができているだろう。これは軍隊が動いている様子を表していてな、常に動いているものなんだよ。だから宿命は変えることができないが、運命は変えることができるし、変えていかなければいけないものだよ。このふたつを総称して運命と捉えなさい」
・・・・・との教えでした。
私が20才前後のことでしたが、妙に納得してしまった事を覚えています。
また、こんな事も続けて話してくれました。
「だから、運命を語るときにはまず宿命を知らなければいけない。それをキチンと知るところから勉強を始めなさい。
例えばボタンの若木があったとき、それをつつじの若木だと思って育てると、芽のつきも悪く、下手をしたら花が咲かなくなる。運命の世界も一緒だよ。あとは自分で考えなさい。答えは自然界の中にあるよ。そして、決して運命だけにとらわれないように。気をつけないと振り回されるようになるからな。」
もっと教えて下さーい!と思いましたが、その先生はそれからも時間をかけて丁寧に教えて下さいました。有り難い限りです。
この教えは宗派で教えられているものではなく、あくまで個人的な師弟の関係の中でのお話ですのでご了解下さい。
「運命の世界」もそうですが、いろんなジャンルの世界を聞いたり、学んだりする事はとても楽しいことですね。