十二講と別れの日。
今日は十二講の日。うっかりHPに載せておくのを忘れてしまいました。
十二山大権現に今年の山の安全と幸多きことを祈る恒例の祈祷です。朝6時から雪で作った祠を前に住職がご祈祷をあげています。
古来は生活の重要な燃料である薪を、春になると残雪の山から切り出していました。雪の上だと滑らせることができて、作業が効率的にできたからです。
私が生まれたころはほとんど電気、ガスになっていましたが、70代後半くらいの方達が若い頃は毎年の大切な仕事でありました。
今朝は快晴!
その分、冷え込みも一段ときつかったです。
ご祈祷が終わると祠に飾った的に、山から切ってきた木で作った弓矢を放ちます。
1本は的をめがけて、1本は山に向かって放ち、今年の豊作と山の安全を1人ずつ祈願します。
「今年は的に当たったから大丈夫!」とか、的に書いた「茄子に当たったから、茄子が豊作だ」とか言いながら、楽しく矢を放ちます!
ご祈祷が終わる頃、魚沼連山から日の出です。
実は今日は悲しい別れがありました。
長年、千手院の責任役員をつとめ、四国八十八カ所や西国三十三番観音霊場を一緒に回ったIさんの葬儀でした。
山にもあかるく、お寺の雪囲いやあらゆることに大変尽力してくれた方。
くしくも亡き老僧と同じ日に亡くなり、十二講の今日が葬儀となり、ご祈祷のあとは葬儀へと向かいました。
前述の山からの薪だし(ボイ出し)の経験があり、昔、どのようにして作業していたのか、この3月に記録用に撮影、教えていただく予定にしていたのです。本当に残念です。
しかし、本当に素晴らしい方でした。
たくさんのことを教えていただきました。そして今日、皆に惜しまれながらの素晴らしい旅立ちに、改めて感謝の気持ちで一杯です。
いつかは迎えなければいけない別れ・・・。私も恥ずかしくないよう精進したいと思います。