ヨシとり。
今日は朝から霧雨が降り、肌寒い1日でした。昨日の暑さが嘘のようです。
明日からお彼岸に入るので、朝からお正月に使うヨシを取りに行ってきました。
昨年までヨシをとっていた祓川もご覧のようで、新潟福島豪雨によりヨシなどは土砂で埋まってしまい、ほとんどなくなってしまいました。
しかし、画像右奥にはかろうじてヨシが残っており、あるだけでも刈っおかなくてはいけません。
千手院ではお正月のさまざまなご祈祷に御札と幣束というものを用意するのですが、その幣束にヨシを使用しています。ただ、ヨシにもいろいろあり、あまり水分の多すぎるところで育ったヨシだと、乾燥させた時点でつぶれてしまい使えません。適当なヨシは結構限られてきます。
今年は何とかこれだけのヨシが確保できました。
今日は雨が降っていたのもあり、軽そうに見えても、私がやっと担ぐことができる位の重さがあります。
これを本堂前でしばらくの間、乾燥させます。
そしてしっかりと乾いたら皮をむき、節をはさんで約25㎝ほどの長さに切りそろえます。毎年のお祓いに1200本ほどのヨシを使うため、今年はこれだけの量では足りないと思いますが、仕方ありません。昨年までに刈っていたヨシを使おうと考えています。
私の知る範囲では、こうやって幣束を手作りしているお寺さんはほとんどいなくなりました。先代の時に作り方を教えて欲しいといってこられた方も結構いるのですが、何せ手間暇がかかるものですから、皆さん続かなくなったようです。
そう思うとやはり先代は凄かったなぁと思います。大正5年生まれ、若くして普光寺の弟子に入って学んだのですから、普光寺の影響が強かった当時の魚沼地方の真言宗寺院は、このようなやり方で幣束を作っていたことは想像がつきますね。
千手院では、来年のお正月に向けて少しずつ準備が始まりました。