卒塔婆
東京のお寺さんでの私の主な仕事は塔婆を書くことです。
正式には「卒塔婆」(そとうば)といいます。
ごくごく簡単に説明すると、お釈迦様の遺骨(シャリといいます)が弟子や信者によって分けられ、その上に供養塔が建てられました。それを「ストゥーパ」といい、中国にくると音訳されて「卒塔婆」、日本はそれを直輸入してくるわけです。
ですから塔婆イコール供養塔、という意味があり、塔婆は五輪塔の形をしています。
仏事にはほぼついてまわるものですが、関東では特に熱心にあげる風習があり、明日はお施餓鬼という定例法要に何百本と上げられます。その塔婆を限られた日で書き上げなければいけないので、できるだけ丁寧に筆をとっていますが、下手な字で失礼させていただいています。
今は豊かになり、立派な塔婆が用意されていますが、昔は何とか材料のあまりを有効活用して、精一杯の供養の志を運んだそうです。
形だけにとらわれない、心のこもったご供養を望みます。
東京も凄い夕立がありました。
浦佐は大丈夫だったかな?ちょっと心配です。