戸たての薬師!

11月8日は浦佐城跡におわす薬師如来様が冬を前に山をおりる日とされる「戸たての薬師様」です。

春、5月7日の晩に御護摩修行をして、翌8日に山にお登りになり、浦佐の住民の健康を見守っていてくださり、冬前になると山を降りるという、雪国独特の伝統がささやかにではありますが、今も受け継がれています。

春には実際に薬師如来像を信者さんが背負って山へあげますが、11月8日はお参りのみ。
昨晩、ご詠歌講の皆さんに集まっていただき、本堂にて御護摩修行を修め、今日は徐々に天候が荒れる予報だったので午前中に山へあがり、薬師様の祠の前で「山をお下りください」と、読経をして参りました。春は賑やかですが、秋はしんみりと私だけで行います。

「戸たて」とは何か?
江戸末期までは現在の祠の少し上あたりに「薬師堂」があったとの記録があり、戸たてとは、雪降り前にそのお堂を雪囲いしたことをいうのだと先代は言っておりました。

現在の薬師様の祠です。
今日はお参りの後、ヤマツツジを簡単に雪囲いしてきました。山で木を切ったりして囲い用の材料を自分で作ればよいのですが、時間もなく、あるだけのもので雪囲い、雪に耐えられるかなぁ~?ちょっと心配です・・・。

小さいですが、この祠の左手の少し高台になっているところに薬師堂はあったとされており、そこには昭和の終わりまでそれは見事な松の木が立っていました。
浦佐駅前からもよく見えて、浦佐のシンボル的な木でありましたが、松食い虫にやられて枯れ、倒れてしまいました。

晩秋の山もとっても気持ちいいです。恐竜の足(正式名称は何でしたっけ?)も、肌がかぶれて嫌われる漆の木も、きれいに紅葉していていい感じになっています。

水の手方面、北斜面に行くとほとんどのヤマモミジは黄色一色です。

今日は少しもやがかかりましたが、越後三山も上部は雪がつもり、少しずつ少しずつ雪が山をおりてきます。

毎年、戸たての薬師様の頃になると、「さて今年のお正月準備は間に合うのか?」と気ばかりが焦ってしまいます。。。

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