十二講。

毎年3月12日は十二山大権現様の日。
十二山大権現とは、山の権現様とされ、越後、特に魚沼地方では各所、各家で今でもお祀りしている方々が多くいらっしゃいます。

ちょうどこの3月中旬から山仕事が始まり「春木山(はるきやま)」(字はこれで正しいか不明です)と云われてきました。
秋に切った山のボイ(薪木)を雪の中から出し、山上から滑り下ろしたりする作業が本格的に始まる時期にあわせて、この十二山大権現さまお祀りし、山の安全とあわせて鳥追いの祈願をする風習とされています。それを略して十二講などともいいます。

山からボイを出す作業は、昭和30年頃を境にして一気に行われなくなってきたようです。

十二講は千手院でもささやかながらその伝統を受け継いでいます。

雪で作られた祠にお札と幣束、お膳にお供物、信者さんの手作りの弓矢、住職が的と山々の景色、今年も作物が豊作であるように野菜類や農機具の絵を手書きしたものを荘厳して、早朝にご祈祷を行います。

読経の後、その弓矢を的に向かって放ちます。
絵に描かれた栗の位置を射ぬけば、「今年は栗がとれるかな」とか、楽しみながら弓矢を放ちます。

その後、山へ向かって鳥たちを払う口上を述べながら弓矢を放ちます。

今年はちょうど日曜日だったため、少し遅めの朝7時からのご祈祷でしたが、平日などにはもっと早くに行ってきた春の年中行事です。
今日はお天気が良く、最高の十二様日和になりました。

昼間はご法事がありました。

ちょっと女性には失礼かも知れません。

正式な名前は分かりませんが、私は子供の頃から「雪虫」と言っていましたが、春先の雪解け時期になるとまれに大量発生する細かい虫たちです。
今日は朝から雪の上にびっしりと雪虫が現れました。
待ちわびた春が確実に訪れてきています。

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