なごり雪
季節が少し違うかも知れませんが、今年の初雪はなごり雪となりました。
あるお檀家さんに、真っ赤なモミジを見てもらいながら大地にお帰りいただきたいと2本だけ(1本は黄色のモミジ)雪囲いをせずにいたところ、初雪になりました。
初雪で枝が折れるのではないかと心配し、そして雪をかぶってしまったのでほとんど落葉するかと思いきや、真っ赤なモミジだけはほとんど落葉しませんでした。
そして心配したお天気もウソのようにお日様が顔を出し、お墓のまわりにはうっすらと雪が積もり、「名残惜しいが、私は気持ち良く行くよ。いつかまた会おうね」といわんばかり・・・優しく、誇り高くお帰りになりました。
本当に最後の最後まで素晴らしいお人だったと頭が下がります。私が千手院に帰山し今年で28年になりますが、これほどの人は数えるほどしかいません。
そんなお人の家族は本当に幸せ者ですよ。楽しいことも辛いこともみんな含めて、幸せ者だと思います。そんな生き様、死に様、後ろ姿を見ているのです。これからもっと幸せな未来が待っていることでしょう。
私もそのご恩に報いられるよう頑張ります!!!
大切なお人をお送りして、今日、冬を越えられるよう雪囲いを終えました。