お正月とは?お年始とは?
本年も1年間、つたない坊主のブログに訪れていただき、心より感謝申し上げます。
特に後半は更新がままならず反省しております。ただ、千手院としては特に大きな事故や問題もなく、平穏に過ごせた1年間だったと思います。
お正月の準備が整い、これから1年間の感謝を捧げる法要を行います。
そして明日は元旦を迎えます。
年末に大掃除をして、しめ縄で結界をして清浄なことを示し、お年始や初詣で「歳神様」を家にお迎えする行事がお正月になります。鏡餅は歳神様への御供物です。そのお下がりを私達はいただくのです。
「お寺へ挨拶に行くのがお年始」と思われている方が多いのかなと思いますが、それもありますが、順番が違います。歳神様をお迎えに上がり、家までお連れして帰り、1年間家族を守ってもらうのがお年始であり、あわせてご本尊様やご先祖方をお参りいたします。
歳神様はお迎えに行かないと来ていただけないのです。ですから一家の長が出向くのです。
神様なのにお寺へ行くのは何故?と思われるかも知れませんが、もちろん神社にも行ってください。特に地元の氏神さまへのお参りは大切です。もともとは神社もお寺もひとつだった時代が長かったのですが、明治から分けるように政府の通達が出たわけです。なのでどこのお寺でも、今でも神棚があり、古くから神様も祀っているのです。逆に神社には仏様は祀ってありません。なぜならお寺から神社が分離されたからです。
地元の氏神様が祀られている神社、そしてお寺もお参りして、歳神様をお宅へお連れしてください。それがお正月です。実に素敵な日本文化だと思います。そういうことを大切にできるお宅は、家族1人1人の心の芯が、年輪を重ねるように強くなっていきます。心棒が立つのです。これが縦糸です。みな先人達の教えにあるのですよ。
お正月の「おてら通信」に、その謂われを書かせていただきましたので、お寺へお越しの際には自由にお持ち帰りいただき、読んでもらえたら幸いです。
皆様、どうぞ良いお歳をお迎えください。今年も1年、誠に有難うございました。