寺年始
元旦は浦佐地区、3日は五箇、大崎地区の御年始があり、檀信徒の方々からお寺へ来ていただく御年始があります。
昨日、今日と寺年始がありました。
4日は浦佐地区、5日は五箇地区と日が決まっており、千手院からはご本尊様からの「蘇民将来子孫門戸也」の御札を檀信徒のお宅へお届けしております。お寺側から檀信徒の皆様への返礼の御年始です。
昨日は1日中吹雪の中を、御札を配布してくださる方2人、挨拶をする人に住職の弟を頼み、住職とあわせ4人体制で回りました。朝8時30分~夕方まで、ほとんどが歩きのため、足元が悪い中、相当疲れたのではないかと思います。本当にありがとうございました。
事故等なく無事に千手院からの御札をお届けできて、今年も良い1年になると思います。
今日、五箇地区の寺年始は昨日ほどの雪にはならず助かりました。
先に御札を配ってくれる人がお宅の玄関を開け(ピンポンは鳴らしません)、「ものもう!千手院年頭!!!」と大きな声をかけます。昔からの風習を知っているお宅は、玄関にお盆を用意してあり、松や昆布等のお飾りがのせてあります。配る人は大きな声をかけると御札をお盆にのせ、玄関をあとにします。住人は中から「どうれ!」と言ってでてきます。
住人が出てくる頃に、住職が玄関に入り、玄関先で年頭の御挨拶を交わし、そのお宅が御札(神仏)を受け取るのです。お仕事などでお留守の場合は鍵がかかっているので、ポストへ御札を入れさせていただきます。
留守でも寺年始の御札が来ることを知っている方は、玄関をあけておくお宅もありますが、今では物騒ですのでずいぶん少なくなりました。
特に五箇地区はその伝統が強く残っており、ほとんどのお宅で玄関先にお盆を用意して、神仏が来るのを待っていてくれています。
本当に有難いことです。
「こんな事して何になるんだろう?」「何か良い事あるのかな?」私も若いときにそう思う時期がありました。しかし、疑問に思いながらも続けてきました。自問自答しながら・・・。
お寺で心配事相談をしていて、先人達の教えを勉強していて、今でははっきりと言えます。こういう古き良き伝統を体験し、先輩から色々とお話を聞かせていただく過程の中に、実は人間関係の基礎ができます。人間関係の保ち方を学ぶと仕事が保てるようになります。
人間関係ができないと必ず心の病を引き起こします。食が乱れます。人間関係を作るには歴史を知らなければなりません。一番近い歴史は家族の歴史、そして生まれ育った地域の歴史、伝統です。だから先祖供養をしなさいと昔から言われ続けてきたのだと思います。
偉そうなことをいって恐縮です。しかし、これが先人達の教えですよ。