南無大師遍照金剛

大切な、大切な、お檀家さんの葬儀がありました。

いつもゴミ出しの際に会うことが多かったのです。しかし、ここ最近見られなかったので心配していたのですが、9月のお彼岸参りの時、ご自宅に伺いお元気そうな様子が分かり、一安心していたところ・・・急な訃報となってしまいました。私にとって、お彼岸に交わした言葉が最後の言葉となりました。

平成26年から3年かけ、平成28年に結願した四国八十八箇所のお遍路、最後は高野山奥の院まで、本当に有難い旅を共にしました。地域行事にも多くの汗を流してくれました。浦佐城・薬師様の会会員として、城跡の下草刈りや整備作業に参加してくれたり、3月3日の裸押合大祭にはボランティアで御神酒を振る舞ったり、御守売り場に立っていただいていた姿が昨日のように思い出されます。

昨晩から浦佐はこれでもかといわんばかりの星空が広がり、今朝は放射冷却で凜とした清涼な空気に包まれ、葬儀の時間には気持ち良いお日様の光に包まれ、本当にたくさんのお見送りの人々に囲まれ、棺にはお四国遍路の際に身につけた笈摺と金剛杖が入れられ、そして何よりもご子息の立派な挨拶に送られ、優しく、誇り高く、感謝の涙のもと、失礼な言い方かも知れませんが、「見事」な旅立ちでありました。

いつも思います。これが故人の生き様なのだと・・・。

私もこのようにありたいと常々思っていますが、だいたい坊さんというのは業の深い人がなるものです。最後、嵐にならないように精進するしかないと、今日のご葬儀を勤めさせていただいて自分に言い聞かせております。

寂しくなりますが、必ず本尊様、お大師様、ご先祖様のお導きがあるはずです。イチ僧侶として断言いたします。

またどこかで会える日を楽しみに・・・

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